県庁の星
「野ブタをプロデュース。」と迷って、「県庁の星」を購入。
県庁といえば、僕の弟が県庁に勤めていることで世界的に有名であるが、「県庁の星」は体の芯まで公務員な主人公が民間に研修として派遣されてドタバタ劇を起こす物語である。
なんでも、織田裕二主演で映画化されるらしい。以下、若干ネタバレあり。
主人公は大卒のエリート公務員。通称「県庁さん」。
が、しかし、典型的な「勉強はできる」というタイプで、「頭がよい」というタイプではなく空気が読めず、公務員でなければやっていけないというタイプだ。
前半は、そんな県庁さんが壁にぶつかる姿を、「そんな姿勢じゃダメだろ~壁にぶつかりまくれ!」といういじわるな視点で見ていたが、後半に入ると、県庁さんがんばれ! と応援してしまう。
県庁さんに限らず、登場人物はお世辞にも魅力的ではなく、むしろ周囲にいなくてよかった、と思うような人たちなのだが、だんだんと評価が変わっていく。ああ、実はいい奴じゃん、と。
これが小説としていいのかどうかはわからないけど、単純なエンターテイメントとしてはありかもしれない。コミカルな映画の原作としてはいいかも。
桂 望実
小学館 (2005/09)
売り上げランキング: 772
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おすすめ度の平均:
全体的にイマイチ主人公の作りが弱いところがマル。
娯楽として楽しむ本